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2017-02-18

ナミビアの少数民族「ヒンバ族」「ヘレロ族」「デンバ族」が暮らすオプウォ村

見た目が恐ろしいスカルマークのゲート。
前日のうちにこの先へ進みたかったのに、到着した時は、既にゲートがクローズ。
このゲート隣に住んでいる住民の方に許可をいただいてテントを張らせてもらい、一晩を過ごしました。食材買うところもなかったので、多めに買い込んでてよかったー!

朝7:00頃、スケルトン コースト パークのゲートオープン。500km先にあるオプウォ村に向けて出発です!
今日もまた、ひたすらオフロード。
竜巻も結構な頻度で見かけます。大きいものだと、さすがに怖かったです。
たまに見かける集落も、ポツン、ポツンとしかありません。
このあたりは家畜を放牧しながら生活している人が多く、このようにヤギも放し飼い。昼間、とても暑いナミビアでは、沢山のヤギが木陰で休憩している姿も目にします。
建物がない道がずーっと続くので、お昼ご飯を食べる場所もとっても貴重!この日は、通り道にホテルがあり、併設されているレストランでランチをいただきました。ホテル内にあるレストランなだけに、ランチメニューは1000円〜と観光客価格で高いんですけどね。
お腹を満たし、再出発。
ようやくオプウォ村の看板が出てきましたよー!
しばらくすると車のスピードがなかなか出なくなり、車を停めてボンネットを開けてみると、なんとオーバーヒート!長時間オフロードを走っていたので、車に負担がかかってしまったんです。熱々になったエンジンをしばらく休ませ、私たちもしばし休憩。このあたりはほとんど対向車も通りませんが、たまに対向車が来ると、心配して「大丈夫か?」と気にかけてくれるほど、地元の人も親切です。
車を停めている間、牛の大群に遭遇。この牛たちも家畜なのですが、放し飼いなのにお行儀よく通行!牛を放牧させて餌となる草を食べさせながら歩いていました。
車も復活したところで再出発すると、今度はこんな標識を発見。野生の象に注意せよの看板ですね!!野生のオリックスやダチョウ、バッファローは見かけましたが、象にも会えるなんてワクワクしますね〜。でも野生の象は暴れると危険なので、注意する必要があります。
象がいないか車窓を眺めていると、そこには象ではなく野生のキリンの姿が!!!!動物園でしか見たことのないキリンが、こんなに壮大な大自然の中暮らしている姿なんて初めて見ましたよ。この時、初めて望遠レンズが欲しいと思った瞬間でもありました。
キリンは悲しいことに、ここ30年間で4割も減少していて、ついに絶滅危惧種のリストに載ったんだそうです。その理由は、狩りやダム建設、農地拡大など、、、人間の手によって、キリンの命や生息地を奪ってしまっているゆえに絶滅危惧種となったなんて、あまりにも残念すぎます。現在これ以上減少させない為にも、保護の強化が求められているんだそうです。

野生の動物を見ながら色んなことを考えているうちに、オプウォ村に到着。
今日はこちらの「Oreness Rest Camp(別名:AAMENY REST CAMP)」というキャンプ場に泊まります。
ゲートの内側には裸の女性が描かれたシュールな絵。決していかがわしい場所でも何でもありませんよ。なぜ女性の裸が描かれているのか、このブログを読んでいただいていくうちに、お分かりになると思います。
キャンプ場だと車の側で寝れるので、車にイタズラされる心配もないので安心ですね。
テントを張ったら、早速オプウォ村を歩いてみることに。個人的にもアフリカで一番来たかった場所、少数民族が暮らすオプウォ村。胸が高鳴ります。
地元の人々で賑わう市場のような場所を通ると、ぶら下がった牛の生肉が。これがアフリカのお肉屋さんです。こんな気温が高い野外で、生肉がこのような形で販売されていることにも驚きましたが、もっと気になったのがその隙間から私たちを隠し撮りする少年。
どうやらアジア人が珍しかったのか、他の少年たちも集まりだしてきたので、お互い写真を撮りあっこしたりしながら、言葉が通じないなりに少しだけ遊びました。


そしてついに、この光景を目の当たりに!!

【【ヒンバ族】】
は、は、はだか!!?

そう、ここオプウォ村には、アフリカでも最も伝統的な暮らしをしている「ヒンバ族」と呼ばれる裸族の少数民族が暮らしているのです。ナミビア北部に住むヒンバ族は、約2万〜5万人と言われています。彼女たちはオカと呼ばれる赤土と牛のバターを混ぜたものを全身に塗っているので、頭から足のつま先まで赤茶色。

一生シャワーを浴びないというヒンバ族は、このオカを体中に塗って日焼けや虫除け、乾燥や寒さから肌を守り、清潔さを保っているんだそうです。(気になる体臭は全くしませんでした。)ヒンバ族の言語はヘレロ語なのですが、実際にヒンバ族の女性に話しかけてみると英語を話せる方もいて、自分が身につけている衣装のことなどを説明してくれましたよ!こちらのお二人は、お顔立ちが似ているなぁと思ったら、姉妹。お子さんを連れていらっしゃる方がお姉さんで、現在赤ちゃんを妊娠中。大きくなったお腹を触らせてくれました!
髪の毛はオカで塗り固め、毛先のこげ茶色部分は動物の毛でエクステ(つけ毛)をしているんだそう。そしてヒンバ族の象徴でもある、頭の上には鹿の耳が飾られています。そして皆さんネックレスやブレスレット、ベルトなど沢山のアクセサリーを身につけてお洒落が大好き。これらのアクセサリーは、未婚や既婚、子供の数などを表しているんだそうです。最近はスカート代わりに布やブランケットをぐるっと巻かれている方が増えたそうですが、伝統的なのはヤギや鹿、牛の皮を巻いてスカート代わりにしているスタイル。たまーに見かけました。
フンドシ姿の坊やも可愛かった〜。よく見ると、お母さんの手首に巻いてあるブレスレットには鍵が付いていました!これなら紛失しにくそうですね。
もっとヒンバ族の方と触れたいと思い、キャンプ場の目の前にあるヒンバ族の集落へ歩いて行ってみました。

ヒンバ族は、牛やヤギなどの家畜を育てながら生活をしており、一夫多妻制。牛をたくさん持っている財力のある男性には数人の奥さんがいるそうです。ちなみに男性は普通に洋服着ていて、このように裸で暮らしているのは女性と子どものみ。

家は牛の糞を壁に使った家に住み、電気やガスがない生活をしていますが、最近はこのようにトタン外壁を使った新しいお家も続々できているようでした。
子どものお世話や家事が女性たちの仕事、男性たちは家畜の放牧が主な仕事です。そんな女性たちが集まっているところへお邪魔しました。
すると、お洋服を着たヒンバ族ではなさそうな方が、ヒンバ族の女性たちに何かを売りに来たようです。
何かが連なったネックレスのようなもの。持たせてもらったら結構重たく、鉛のような感じ。
その正体は、ヒンバ族の女性が足にぐるぐると巻いている装飾でした。この女性、左足の装飾がスカーフに変わっていたので、新しい装飾を探していたようです。こんな重たいものを皆さん両足にグルグル巻いているなんて凄い!!
オプウォ村にあるスーパーに行くと、ヒンバ族の女性たちも普通にお買い物しているのですが、近代的なスーパーで原始的な格好でお買い物をしている姿は、不思議な光景。



【【ヘレロ族】】
そして、このオプウォ村には、ヒンバ族の他に異なる少数民族が暮らしています。そのうちの1つが、こちらのヘレロ族の皆さん。なんともド派手なドレスに、バッファローの角のような横に伸びた帽子が特徴の衣装がインパクト大。
ヘレロ族は、実は元々ヒンバ族と同一の民族だったんだそう。ナミビアがドイツの植民地支配だった頃、キリスト教や西洋的な暮らしを選んだのがヘレロ族、伝統的な暮らしを選んだのがヒンバ族と言われています。
ヘレロ族の女性は、こんな感じでヤンキー座りをするのがヘレロ流。ボリュームのあるドレスに、角のような帽子を身にまとってらっしゃるので、なんとも迫力満点です。見かける女性のドレスは、同じものを身に纏っている感じが一切なく、オーダーメードで作ってもらっているのでは、と思うほど、みんな柄が違っていて個性的。
こちらの女性はオプウォ村を歩いている時に声をかけて、快く一緒に写真撮影をさせていただきました。(たいてい、写真を撮らせて欲しいとお願いするとチップを要求されることが多いのですが、この方は何も要求してきませんでした。お礼にアメちゃん渡しました。)
ヘレロ族の人口は約24万人、ヒンバ族と比較すると多いですね。ナミビアを中心に隣国のボツワナやアンゴラでも暮らしていらっしゃるそうです。確かに、この後訪れたボツワナでもヘレロさん見かけたもんなぁ。こんなロバに乗っているヘレロさんとか!



【【デンバ族】】
そして最後にご紹介するのが、カラフルなビーズの装飾がとっても素敵なデンバ族の皆さんです。ヒンバ族と同じように上半身裸の方が多かったデンバ族は、赤土とバターではなく黒土を塗り込んでいるんだそう。確かに肌が黒光りしている!!
そして極め付けは髪の毛にも黒土を塗り込み、前髪はリーゼント風に。もはや前髪にはビーズが埋め込まれているという感じ。一体どうやって形成されて行っているのか見てみたい。触らせてもらいましたが、カッチカチでしたよ!
黒い髪や肌に、カラフルなビーズが栄えるなぁ。
クルクルと大きな瞳が可愛い赤ちゃんも、幼い頃からビーズを身につけていて可愛い!!
スタイルがとっても良いこちらのデンバさんは、裸の上に布を巻いているだけの格好で歩いているところを話しかけました。頭から羽が出てる!!
髪型もそれはそれは凝っていらっしゃって、ビーズや羽の他に、髪の毛と一緒に空き缶をクルクルっと丸めて棒状に装飾。よく見ると、トップにはジップも飾りに使われていますよね。身の回りにあるものを再利用してアクセサリー化してしまう技は、お見事です。
後ろから見ても、抜かりなし。これだけ凝った髪型をされていると、寝る時に髪型が崩れないように気をつけていらっしゃるとは思いますが、どんな体勢で寝ているのか気になります。
足首はこんな感じで、太いアンクレットを付けていらっしゃいましたよ。皆さんお洒落が大好きなのがヒシヒシと伝わってきます。


以上、オプウォ村で出会った、「ヒンバ族」「ヘレロ族」「デンバ族」でした。こんなにも原始的な生活をしながら、華やかに身を飾った少数民族の方々が今でも暮らしている姿は、一生忘れることのない光景です。皆さん、本当に美しかった。
ここアフリカでも少しずつ近代化が進んでいき、彼らのような少数民族は減少傾向にあり、数十年後にはいなくなってしまうのではないか、とも言われています。最近はヒンバ族で生まれても、ヒンバ族の習慣を捨てて首都のウィントフックなどに出稼ぎに行く人も少なくないのだそう。実際に携帯電話でお喋りされているヒンバ族の方も見かましたし、近代化していき便利になっていくことは仕方のないことかもしれません。

かねてよりアフリカで一番行きたかったオプウォ村へ訪問して思ったのは、自分勝手な意見かもしれませんが、いつまでもこのように美しい民族の方々の文化や暮らしが継承され続けて欲しいな、と。少しだけ複雑な心境になりました。





Yoko.





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