初めてのアフリカ上陸にすこし緊張しながら、スペインはアルヘシラスのフェリー乗り場へ向かいました。
朝8時出港のフェリーを予約していた私たちは、1時間前にフェリーターミナルに到着。スペインは夜明けが遅いので、朝7時でも外は真っ暗。
ターミナルの中に入ると、そこはまだスペインなはずなのに、もう異国の匂いがぷんぷん漂っておりました。
髪の毛をストールなどで覆ったイスラム教徒の女性や、頭にちょこんと小さな独特な帽子を被っている男性たち。
モロッコは国教がイスラム教。キリスト教徒など他の宗教の人は、ほとんどが外国からの移住者なんだそうです。
日本ではイスラム教徒のムスリムの方々をあまり見かけないからか、とても異国情緒溢れる雰囲気が漂います。
もうこの海を越えたらヨーロッパではなくなるんだ、、、
そんな思いが一気に込み上げてきました。
モロッコはスリがあると耳にするし、定価があってないようなモロッコの市場では、ぼったくりも日常茶飯事のこと。しつこい客引きなんかもよく聞く話。今まで以上に更に引き締めて行かねばなりません。
そんな緊張感の元、フェリーに乗船しました。
予定より30分ほど遅れて出港。
フェリーの中は広々していて快適です。
この1時間45分の乗船の間に、フェリーの中でモロッコの入国手続きを行いました。
うわ！アラビア文字だ！
今まで様々な国を訪れて、様々な言語に触れてきましたが、基本アルファベット文字やそれが変形したようなものでしたので、何となく解読はできていたものの、アラビア文字はチンプンカンプン。解読力ゼロなゆえに、この文字をみてドキドキ度が高まります。
一体どんな国なんだろうか。
フェリーはあっという間にモロッコ側の新タンジェMED港に到着。
港のATMでモロッコ外貨のディルハムを手に入れました。
そこから各都市へ向かうには、ここから約45km離れたタンジェ旧市街にあるバスターミナルまで行って、長距離バスへ乗り換える必要があります。
まずは、その旧市街にあるバスターミナルへ向かうバス探しからスタート。
何処から旧市街行きのバスに乗って良いのか分からず、めちゃくちゃ割高な料金を提示されたタクシーの勧誘を振り払い、とりあえずターミナルから離れて道路沿いへ出てみます。
地元の人らしき人が数名バスを待ってる風だったので、私たちも待ってみました。
すると10分後ぐらいに、ミニバスのような乗合タクシーのようなバンが私たちの前に停車し、「タンジェ〜タンジェ〜」と呼び込みをしているではありませんか！
私たちはすかさず、乗合タクシーにタンジェのバスターミナルまで行きたい旨を伝え、1人10ディルハム（約120円）で乗車。1時間も乗って120円で行けるなんて、物価の高いヨーロッパから来た私たちにとって、とても安く感じました。
いいぞいいぞ〜モロッコ！
物価が安いぞ〜♫
タンジェ旧市街にあるバスターミナルに向かう道中、とっても綺麗な景色の海や山が見えて気分も上々。
そしてバスターミナルに到着した私たちは、ここから3時間の場所にある今日の目的地「シャウエン」を目指します。
モロッコではバックパックや大きな荷物を持っている人を見かけると、大勢の客引きに囲まれるのですが、私たちも初日にしてその洗練を受けることに…
「はいはい、もう分かったよ」と言いたくなるほど、四方八方から話しかけられるのです。
私たちがこれから行きたいのは「シャウエン」という町。
「シャウエン行きならこれだ！直ぐに出発するから乗るんだ！！」
と呼び込みのおじさんに言われたので値段を聞くと、相場よりもやや安い1人35ディルハム（約420円）とのこと。やっすい！！
私たちは直ぐにおじさんからバスチケットを購入し、荷物を預けてバスに乗り込もうとしたら、今度は別途1人15ディルハム（約180円）ね！と言われ、「えっ？！バス代に対して高くない？！！」と戸惑い、外でモタモタしていると、バスはクラクションならして発車寸前。
荷物は預けちゃったし、バスは動き始めてるし、断固として荷物代の15ディルハム払え！とおじさんに言われるがまま、私たちは2人分30ディルハム（約360円）を払い乗車しました。
後で調べてみたり、他の人に聞いてみたら、荷物代はだいたい1つにつき5ディルハム（約60円）払えば良いとのこと。
積み込む手間暇賃として、チップのような感じで渡すらしいのですが、私たちは完全にぼったくられたのでした…
ちきしょう…。
小さな金額だったからからまだ良かったとか、そんなんではなくて、通常払わなくても良い金額を、観光客からお金を騙しとれると思う精神に腹がたつのです。でもこれがモロッコでは驚くことでもないことだから、モロッコに行きたいと思った私たち旅行者が気をつけるしかないんですよね。
次回から、ぼったくられないように事前に相場をきちんと調べて挑むべきだと反省しました。
シャウエンのバスターミナルに到着。
あ、あ、青い！！
タクシーも！
町を見渡す限り青い！！！
そう、ここは町全体が青くて独特な世界観を放っており、さらに山脈の麓にある為に、秘境地のような特別な雰囲気を持つ場所。ここを訪れる人々を魅了していくのです。
青好きの私としてはとてもたまりません。
次回はそんな青い町並みにどっぷり魅せられたお話を、レポートしたいと思います。
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