この時期(5月頭)のイースター島は雨季シーズン、冬季に入りかけ、3日に1度ぐらいのペースで雨が降っています。10月ぐらいまでは気温も低くなるのだそう。
天気が良い時は、ここぞとばかりにお出掛けです。
そんな天気が良いある日。
島内でも軽いトレッキングができると聞いたので、島の中で大きな2箇所の山へトレッキングをしに行ってきました。
イースター島は海底火山からできた島なので、いたるところにポコポコっと盛り上がった山があります。
その山に登るのです。
《テレバカ山》
・標高507m
・トレッキングコース入り口から片道1時間半
・頂上まではバイク、自転車、車では行けない
テレバカ山へ登るには、唯一海を眺めている7体のモアイのあるアフ アキビへ向かうことになります。
アフ アキビの脇道からトレッキングルートが始まるのです。
私たちは、アフ アキビまではバイクで向かいました。
冬季に入りかけたと言っても昼間は28度ぐらいまで気温が上がり、ジリジリとした太陽の光が眩しい!
THE田舎道といった感じの出だし。
脇には畑や牛たちがたくさんいます。
しかし頂上に辿り着いたら、きっと綺麗な景色が待ってるだろうから、頑張ろう。
ふわふわした綿毛を身にまとったススキ。
これでもだいぶ涼しくなってきたというイースター島にも秋の訪れかな。
山と言っても森林はほとんどなく、何も遮るものがない為、開放感あふれたトレッキングコース。
野生の馬たちが、ここにもいました。
颯爽と走っていって気持ちが良さそう。
登り続けること1時間半、後ろを振り返るとこの景色。
でももうちょっとで頂上だ!
ラストスパートは急に現れた急斜面の火口口に向かって登ります。
微妙にいつまでも緩やかに続く斜面って地味にキツイ。
そして遂に!
到着ーーー!
やった〜。
火口口の反対のほうに立って、小さく映っているのはMitsuさん。
写真に入らないぐらい雄大すぎるので写真だと分かりにくいのですが…ボコンとへこんでいる火口口が大きいということは伝わりますでしょうか。
とにかく周りに何もないのでとっても見晴らしが良くて心地が良いトレッキングコース。
ずっと草原を登っていくので、トレッキングというより、ちょっとハードめのお散歩コースのような道かもしれません。
気軽に普通のスニーカーでも行けちゃいますよ。
《ラノカウ》
・標高320m
・トレッキングコース入り口から片道1時間半
・頂上(オロンゴ村)まで車だと15分
キャンプ場から徒歩で向かいました。
ハンガロア村にも馬が餌を食べに山から下りてきたのかな。
何度見てもかわいい。
この島には一体何島の馬がいるのでしょうか。
島民よりも多いんじゃないかな。
空港を抜けて、アナ カイ タンガタという大きな洞窟に寄ってみました。
目の前には、激しい波しぶき!
その波しぶきを飲み込むぐらいの大きな口を開けたような洞窟で、迫力満点。
自然の力凄いなあ、と感心していたら…
この洞窟は昔、ラパヌイ人たちはここで人間を共喰いしていた食人洞窟だったんですって…
戦って敗けた部族を、儀式としてここで食人していたという。。
なんとも恐ろしや…
それを知らずにここへ行ったもんだから、後から知って気持ちが沈みました。
そのまま海沿いをしばらく歩いて行き、
ラノカウのトレッキングコース入り口に到着。
頂上まで3.7kmです。
なんだか可愛らしい道。
コースにはこんな看板が立っているので分かりやすいです。
テレバカ山のルートとは違って、こっちは山登りっぽいコース!
さすが南国、果物がたくさん実っています。
鮮やかな花々を見ると元気が出てきます。
森林地帯を抜けて草原にでたら、
そしてラノカウの火口湖に到着ー!!
なんだこれは!
直径1600mもある大きな火口湖。
吸い込まれそうなほど神秘的な景色です。
奥には海。
湖からはトトラと呼ばれる植物が生え、水深4〜5mもあるのだそう。
川一つとないイースター島には、大切な大切な水源場所でもあるんです。
火山が噴火した後、何万年もかけて自然に出来上がった風景。
湖の周りに生えた苔が時の経過を物語っています。
火口湖を満喫した後は、奥にあるオロンゴ村の跡地へ。
ここにある巧みな石積みは、ラパヌイ人たちの住居エリアだったのだそう。
木で作ると腐れる恐れがあるため、石を積み上げて作られた建物。
たしかにモアイの祭壇も全て石積みだったもんなあ。
一部修復もあるものの、いまもしっかりと残っているその石組みの耐久性に気づいた昔の人の知恵に頭が上がりません。
ラパヌイの人たちにとって石は、モアイを作る原料でもあり、住居などの建物を作る原料でもあり、それらを作るために削り取る為の道具も石器だし、大切な大切な存在だったのでしょう。
森林も無くなり、豊富な溶岩や岩山しかなかったというのもあるとは思いますが。
そんなオロンゴ村も楽しみ、さてまた帰ろう。
歩いてきた道を帰ろうとしていたら…
車のクラクションが!!
誰だ?
まさか私たちに鳴らしているの?
近づいてくる車。
ちょうど車で下山しようとしていた、旅行に来ているというチリ人ご夫婦。
灼熱の暑さでヘトヘトになり気味で下山しようとしている私たちを見兼ねてか「ハンガロア村まで乗せて行くよ!」と声かけてくれたのです。
優しいーーー!!
お言葉に甘えて車で下山しました。
チリ人のスペイン語は本当に独特なイントネーションなので、ご夫婦が何を話されているかほぼ聞き取れなかった私たち。
なのに、とても優しく接してくれました。
車で下っている途中、野生のグアバをもぎとってくれ、たくさんもらいました。
歩き疲れも吹き飛ぶほど、とーっても甘くて美味しかった〜。
都会や治安の良くないと言われている国や場所で話しかけられても、ほぼシカト状態の私たちですが、ここイースター島のような自然に囲まれた田舎で出会う人は本当に暖かくて歓迎してくれる人が多く、居心地が良い。
私たち、確実にイースター島が日に日に好きになっていっています!
トレッキングの話からだいぶそれてしまいましたが、イースター島と聞くと、モアイやサーフィン、海遊びのイメージかもしれませんが、気軽行けて絶景を味わえるイースター島でのトレッキング、ぜひぜひおすすめです。
0 件のコメント :
コメントを投稿