ひとつめは行政府の首都、プレトリア。
ふたつめは司法府の首都、ブルームフォンテン。
そして立法府の首都、ケープタウン。
ちなみに、南アフリカの経済最大都市はヨハネスブルク。
貧困層地区もまだまだ多くありますが、こうしてみると南アフリカには大都市がいくつもあるほど、アフリカ大陸の中でも国自体が成長しているのです。
ケープタウンを歩いていると、予想以上に白人が多いことにも驚きました。
しかも観光客ではなく、住居者なんですよね。
聞くと、国籍は南アフリカ。
この国の歴史を調べていると、徐々にわかってきました。
もともと南アフリカは、人類誕生の地とも言われ、現在も原始人の化石が今でも多く発見されているんだそう。
この地には先住民が多く暮らしていましたが、オランダ人が1652年に初めて入植。以後ドイツやフランスからも続々と移民が増えていき、1795年にはイギリスの植民地となり、未開拓だったアフリカを開拓。また多くの奴隷がこの地に連れてこられました。
インドやパキスタン、そしてマレー人などのアジアからも多くの奴隷が強制的に連れてこられ、サトウキビ畑の労働者とされてきたんだそうです。
1910年にイギリスから独立した南アフリカ。
この時、初代首相となったルイス ボーダーによって、白人労働者の保護による目的でアパルトヘイトと呼ばれる人種差別ができたのです。
ただ肌の色が黒いということだけで住む場所も隔離され、人権が迫害されるようなり、黒人にとって暗黒の歴史が始まったのです。地獄のような時代が約80年間続きました。
アパルトヘイト政策撤退に乗り出した黒人たちは、1991年にようやくその終止符が打たれることになり、この時、黒人指導者であるネルソン マンデラが大統領に就任し、法律上アパルトヘイト政策の人種差別は終わったのです。
1991年って、つい最近の話ですよね…
僅か25年しか経過してないことにも、ハッとさせられました。
しかし、実際に南アフリカを今訪れて感じたことは、完全には人種差別問題が無くなっていないように思えたのです。
ホテルやレストランの経営者は白人が多く、その下で黒人たちが働いている企業が殆ど。
その逆は、全くといって良いほど見かけません。
むしろ現状に不満を持つ人々も多く、治安の悪化が問題視されているんだそうです。
簡単にはまとめる事ができない、人種差別。
私たち日本人には経験のない事柄ゆえに、色々考えさせられました。
ケープタウンの町に、ひときわ可愛らしい街並みがあります。
その名もボカープ地区。
重要文化財として保護されています。
ここはオランダ統治時代、奴隷として強制的に連れてこられたマレー人たちやその子孫たちが、今もなお住んでいるエリア。
彼らが住むボカープ地区は、コロニアルな建物に、眼が覚めるような色鮮やかに塗られた家が建ち並び、とっても可愛いんです。
南米でもカラフルな家を見たことありますが、ここまでカラフルなのは初めて!
常に色鮮やかさを保つために、恐らく頻繁にペンキで塗り替えられてるのではないでしょうか。
マレー地区に住んでいる人は、イスラム教徒も多く、モスクもありました。
苦しい過去を打ち消すかのように、心が楽しくなる陽気でカラフルな色合いのペンキを壁に塗られた街並み。
私たちが訪れた時、ちょうどボカープ地区で結婚式が行われていました。
式の後の写真撮影だったのかな。
色鮮やかな建物が並んで、写真映えしますもんね!!
花嫁さんも、花婿さんも美男美女で素敵。
華を添える脇役の子供たちも、とっても可愛かったな〜。
地元の南アフリカ人も、大切にしているこのボカープ地区。
苦しい歴史は消え去ることはないけれど、いつまでもこの美しい街並みは残して欲しいものです。
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